「ソムリエ松野のワインのお話PART18」
ワインを識る

第4章[ソムリエのあるべき姿]

これからの世の中ソムリエはどうあるべきか
常に自問自答しています
私は「ワインだけを見つめてはいけない」
組織に貢献して売り上げをあげ
お客様に人気のあるソムリエにならないと
ソムリエの未来は
そんなに明るくないと思っています

ソムリエとしての知識、スキル、センスを使って
職場のマネジメントをすることです

私はいつもお客様のワイングラスにワインを注ぐとき
「このワインで本日の夕食が幸福なものになりますように」
と心の中で念じています

私のたった30年弱のソムリエ人生において
「ソムリエはあまりにもワイン好きになってはいけない」
と思っています
どの地方のワインも造り手のワインも平等にして
判断することが大事だと思っています
自分の好きな地方、造り手のワインを1人娘の
ようになり売り惜しみをしてしまうからです

私はワインが大好きで
ソムリエを目指した訳ではありません

1993年に荒井さんが初めて
大分で公演をされました
その時のアシスタント１名が私です

一週間仕事と食事を共にしました
それからはソムリエの虜です
東京に出かけトップソムリエの講義を受け
イタリア、フランス、ドイツ、スペイン
ハンガリーにも渡りました

強さと男らしさを勘違いし自分勝手に
生きてきた私が1直線にワインの勉強に励みました

今ワインを前にすると正直で真摯で居られ
造り手や仲買人のクルティエ、輸入業者
色々お世話になった先輩方に感謝で一杯になります

ソムリエ松野