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「ソムリエ松野のワインのお話PART15」

「ソムリエ松野のワインのお話PART15」

2024/06/26

「ソムリエ松野のワインのお話PART15」
ワインを識る

第2章[ヴィンテージに隠れた罠]

ヴィンテージ(収穫年号)は
ワイン最大の特徴と言えると思います
北半球ではその年の秋
南半球では春に収穫しています
「この年は当たり年だ!」
「0000年のワインは今が飲み頃だ!」
とか言う言葉を耳にしますが
これほどヴィンテージに話があるお酒は
ワインが1番だと思います
簡単に言うと1年を通してのその地方の気候が
ブドウにとってどうであったかという指標です

アメリカの有名な評論家ロバートパーカーは
1982年ボルドーの赤ワインをフランス全土で不評だったのにもかかわらず絶賛し
数年後1982年のボルドーは世紀のヴィンテージとなり彼を一役スターにしました
またアルザス地方にある
オーベルジュ・ド・リルのオーナーソムリエ
セルジオさんは出来たばかりの2年経過した
樽に入ったワインの将来性を見ることができます
それが出来るとワインは投資に繋がりますので
セルジオさんのワインオーダーは
内密になっています

ではいいヴィンテージ=美味しいワイン
なのでしょうか実はそうとは言えません
7月を過ぎて収穫が近くなると今年のワインの
出来は?という話になります
「アタリ、ハズレ」などといった残酷なレッテルが
貼られてしまう程です
その有識者の評価により価格が高騰したり
下落したりするのです
思いのほか熟成してなかったり
見事に化けて素晴らしいワインとなったこともあるのです

私は「アタリ、ハズレ」でヴィンテージを見ることを
あまり意味がないと考えています
「ハズレ」でも苦労し努力で素晴らしい
ワインになった物を実感していますし
「アタリ」でも思いの他というワインも知っています

「ハズレ」という年のワインは
私達に良い事ばかりです
香りの開きも早く味わいもやわらかく
すぐに楽しめます
そして何より価格が安い「ハズレ」を狙う方が賢い
ワイン選びであり美味しいと驚かされる
ワインに出会えるチャンスです
当店に偉大なヴィンテージがないと
悲しまないで下さい
少しでもお安く提供する事を考えての
ソムリエセレクトですので

ソムリエ松野


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