「ソムリエ松野のワインのお話PART12」
2024/04/30
「ソムリエ松野のワインのお話PART12」
ワインの熟成
(時を経って開花する発見と感動)
私は15年を越える様な長い熟成を経て
複雑で官能的な香りをたたえるワインを
愛しています
しかしその時間に耐えて開花するワインは
全体の0、1%に満たないと思います
「このワインは後20年熟成する」
なんか言う専門家のコメントは賞味期限ではなく
20年に渡り品質が向上するという意味です
熟成には2種類あると思います
1つは出来たてのワインの粗さがとれて
なめらかになるという
全てのワインに当てはまるもの
もう一つは出来たワインには
全く無かった香りや味わいがそのワインの
全体になっていくもの
後者が世界中の人々が探し求めているものです
特定の生産者や特定のヴィンテージのみ
このような複雑で官能的なワインに
なりえるのかは分かっておりません
ワインのボトル熟成は1日や1年間など
外気の温度変化により液面が多少上下します
この上下がワインを熟成させると言われています
このことから1年中同一温度のワインセラーでは
ほとんど熟成はできません
私も10数万円するボルドーの5大シャトーなど
今の気候の良い頃はセラーの外に出して
熟成を進めています
また、コルクは完全に密閉するものではなく
極微量外気に接触させるものです
昔々、熟成しているワインの液体が
目減りしているのをみて
「美味しいから天使が盗んだ!」と言った事から
「天使のわけまえ」などと言われていました
現在は研究が進み微量に揮発していた事が
分かっています
今年に入り妻と荒井さんのお店で食事をしました
1979年のブルネッロを出して頂きました
私よりも妻が感動した様子でした
私の隣で沢山のワインを飲んでいる妻ですが
やはり、本来のワインのパワーは感動に値するのだなぁと思って見ていました
先の短い私ですが
1人でも多くの方に感動を味わって頂きたく
古酒のワインを仕入れ始めました
また、ヴィンテージワインも是非お尋ね下さいませ
出来るだけリーズナブルに
ご提供させていただきます
ソムリエ 松野
#シャンブルアスリール